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らないで、後縁の1/3以内にスポイラーを装着して、性能を向上させている。また、フラップを併用していることも、断面の特性をカバーしている。しかし、その操作については、充分に注意しなければならない。
たとえば、4−50図のように、着陸の最後のアプローチの場合、図中の(a)のように、最初から4−49図のAのままで降下すれば。問題はない。(b)のように、途中で4−49図Bの状態にして降下中、再びAの状態にもどすような場合、図のように失速して、地面に激突してしまう。これは、BからAに移行するときの機速が不足したからである。4−49図の左下のグラフのように、主翼が点線のようになったため、見かけ上、機首上げとなって、機速がおそくなる。このとき、とっさに機速に注意して、姿勢を変えなければならないのに、そのままの姿勢でBの状態にしたためである。このとき、Aで90−85km/hのままの機速を保持するには、Bの状態になったとき、機首を下げなければならない。うっかりそのままの姿勢でいるのが、失敗の原因である。

 

 

 

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